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○こちら特撮情報局 特撮ロケ地巡り
 
 第25回 特撮ロケ地レポート
『愛の戦士 レインボーマン』第33・41話ほかロケ地 東京都世田谷区「住宅公社大蔵住宅」


『愛の戦士 レインボーマン』
第33・41話ほかロケ地 東京都世田谷区「住宅公社大蔵住宅」

特派員:奥虹
取材日:2008年3〜4月某日

 今回紹介させていただくロケ地は、東宝撮影所・国際放映撮影所から程近い大蔵にある団地である。巨大津波来襲の報を受け避難する際、娘・八重とはぐれた中道が、無人の団地で娘の名前を叫ぶシーン(第33話)、ダッシュ7がDAC隊を一掃した翌朝、疲労困憊のまま団地をとぼとぼと歩くタケシに、牛乳配達を始めたヤッパの鉄が声をかけるシーン(第41話)などに使用された。

◯『愛の戦士 レインボーマン』第33話「ダッカー飛行隊 出撃せよ!」あらすじ

 
  ダッカーは宇宙ロケットのスピードとヘリコプターの機能を併せ持つ万能戦闘機だ。そのダッカー編隊により上空から攻撃されたタケシ(演.水谷邦久氏)は、ダッシュ7から5に化身。爆弾を投下された7は辛うじて“念力バリア”で対抗する。ダッカー・パイロットはキャシー(演.高樹蓉子氏)に「レインボーマン殺害を完了した」と報告するが、用心深いキャシーはパイロットに死体確認を命じる。負傷したタケシは山中で少年(演.梶正昭氏)と出会い、ともに下山しようとするが、そこをDAC隊と鉢合わせする。タケシは少年を逃がした後、ダッカーによる夜通しの攻撃で朝まで山中に閉じ込められた。そして今までの術が一切通用しないダッカー機を前に、「身を守るためには新しい武器を身に付けなければならない」と苦悩する。美しい朝日を見てヒマラヤでの修行を思い出した7は、太陽エネルギーを吸収し、剣で増幅した後にサンランプから“太陽フラッシュ”を発射。遂にダッカーを撃墜することに成功した。一方ダイアナ(演.山吹まゆみ氏)は伊豆半島沖でモグラート1号にエンドニウム爆弾を爆破させ、高さ40メートルもの巨大津波を起こそうとしていた。ダイアナの作戦は成功、津波は東京湾に押し寄せようとし、政府は都民に大至急避難を呼びかける。津波情報を聞き、逃げ惑う都民たちのなかに中道親子(演.久野四郎/演.杉野公子氏)の姿もあった。巨大津波を目の前にしたレインボーマンは、はたして東京都民一千万人を救うことができるのか…?

◯『愛の戦士 レインボーマン』第41話「サイボーグ1号との戦い」あらすじ


  サイボーグ・キャシー(演.高樹蓉子氏)の屈強な鋼のボディには、“太陽の剣”でさえ跳ね返されてしまう。ダッシュ7は鋼のキャシーのアイビームの威力に追い詰められる。その時、上空から魔女イグアナ(演.塩沢とき氏)の母・ゴッドイグアナ(演.曽我町子氏)が、サイボーグ・キャシーを攻撃、7を魔界ゾーンに捕縛した。ゴッドイグアナは娘・イグアナを復活させるため、7の生き血を得ようとしていたのだ。フェンシングの剣で7の“太陽の剣”を圧倒し、さらに毒グモで攻撃。絶体絶命のなかサンランプが輝き、太陽光を苦手とするゴッドイグアナは撤退、エネルギーを使い果たした7は“ヨガの眠り”に陥る。サイボーグ・キャシーは対レインボーマン戦をオルガ(演.藤山律子氏)に報告、DAC隊員で組織されたレインボーマン捜索隊出動を依頼。しかしDACはヨガの眠りに陥ったタケシを発見出来ないまま帰還。激昂したサイボーグ・キャシーは机を破壊、サイボーグ化された自分の肉体を嘆き、オイルの涙を流す。ヨガの眠りから目覚めたタケシは7に化身するとDAC隊を一掃した。早朝、疲労困憊のまま団地をとぼとぼと歩くタケシに、牛乳配達を始めたヤッパの鉄(演.山崎純資氏)が声をかけた。鉄はタケシの腕の怪我を手当てすると、「不景気は死ね死ね団のせい。レインボーマンには頑張ってもらいたい」と訴える。朝食支度中のヤマト家をゴッドイグアナが急襲した。レインボーマンの妹・みゆき(演.石川えり子氏)の生き血を奪おうというのだ。母・たみ(演.本山可久子氏)も懸命に娘を護ろうとする。床に落ちた手鏡に反射した太陽光を浴びたゴッドイグアナは、堪らず退散する。駆けつけたタケシは、家族まで巻き添えにしようとする魔女に怒りをあらわにする。一方オルガとサイボーグ・キャシーは、みゆきを人質にしたと偽り、レインボーマンを誘き出そうとする。まずオルガはサイボーグ奴隷部隊に東亜銀行ほか三行を襲わせ、現金を強奪。ニュースを知り飛び出したタケシに、「妹を取り戻しに戦場ヶ原へ来い」と誘導する。しかしそこにはサイボーグ・キャシーらが待ち構えていた。ナイフやフット・マシンガン、殺人光線アイビームで7を次第に追い詰める。オルガも加勢するが、“太陽フラッシュ”を左腕に浴びたサイボーグ・キャシーの傷は思いのほか深く、キャシーは回収ロケットで帰還、オルガもバイクで逃走する。その間隙を縫ってゴッドイグアナが7を急襲。ダッシュ7は杖で左腕を貫かれてしまう…。

◯住宅公社大蔵住宅

 
 ほぼ全域が住宅公社大蔵住宅である大蔵3丁目は、仙川と国立成育医療センター(旧.大蔵病院)に挟まれた地域にあたる。1959(昭和34)年の竣工当時は「東京都住宅協会」に管理されていたが、後に移管され、現在は「東京都住宅供給公社」が千二百余戸を管理している。“大蔵団地と桜”の景色は「せたがや百景」のひとつ(第63番)に選定されている。東宝スタジオ(砧撮影所/東宝撮影所)からも近距離にあり、田園風景に囲まれた1950年代には、この周辺が黒澤明監督の映画「七人の侍」のロケ地となった(現在の大蔵三丁目公園辺り)。
 巨大津波来襲の報を受け避難する際、娘・八重とはぐれた中道は、無人の団地で娘の名前を叫ぶ(第33話)。ダッシュ7がDAC隊を一掃した翌朝、疲労困憊のまま団地をとぼとぼと歩くタケシに、牛乳配達を始めたヤッパの鉄が声をかけた。鉄はタケシの腕の怪我を手当てすると「不景気は死ね死ね団のせい。レインボーマンには頑張ってもらいたい」と訴える(第41話)。

 
世田谷通り方面から世田谷区立運動場方面を望む その1

世田谷通り方面から世田谷区立運動場方面を望む その2


↑世田谷通り方面から世田谷区立運動場方面を望む。

 

世田谷区立運動場方面から世田谷通り方面を望む。

世田谷区立運動場方面から世田谷通り方面を望む
 
◯あとがき

 
  大蔵住宅関連のシーンをピックアップするかぎり、同所での撮影は早朝行なわれることが多かったようだ。団地にお住まいの方々がギャラリー(見物者)にならないよう、また日常生活に支障をきたすことがないように配慮されたシーンが、敢えてチョイスされた結果なのだろうか。多くの方々が生活する団地での撮影でありながら、エキストラを使うこともなく、市井の人々の日常生活を描写するシーンとして団地が用いられなかったことから、時間と予算の括りに翻弄されるテレビドラマのスタッフ諸氏のご苦労が垣間見える。
 同団地と隣接する「大蔵病院」は、『レインボーマン』撮影当時も広大な敷地を擁していたが、近年「国立成育医療センター」となってからは、高層ビルと見間違えんばかりの近代的な施設となった。