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○こちら特撮情報局 特撮男優・女優スペシャルインタビュー 第1弾
 
賀川ゆき絵 ロングインタビュー その3
賀川ゆき絵 その3
【岸田森氏と五代高之氏の思い出】
―――  かたや正義側の俳優さん達も、五代高之さん、岸田森さんをはじめ、かなりの個性派揃いでした。
賀川  岸田森さんはね〜、昔から呑み友達でしたから(笑)。『サンバルカン』の現場では、「岸田さんがいるから」という(別格扱いの)空気が全然なかった。岸田さんは、スタッフと完璧に馴染んでましたね。現場を見渡しても、すっかり溶け込んじゃっているから、一体どこに岸田さんがいるか、全然解らなかったくらいで(爆笑)。温厚で、大人しくて、静かな方ですよ…。ただお酒が大好きで、クルマにも年中お酒を積んでましたから、お酒でお身体をお悪くされてしまった。でもサンバルカンの子たちは、岸田さんが長官役で本当に良かったと思いますよ。監督たちも「彼ら(サンバルカン側)は、すごく雰囲気が良い」と言っていました。
―――  レギュラーの小林朝夫さんも、岸田森さんから受けた影響の大きさを、後年各所で語っていらっしゃいました。
賀川  そうね、特に朝夫君は(岸田さんを)すごく慕ってて…(劇場版の岸田氏の写真をご覧になりながら)すごく懐かしい…。
―――  『サンバルカン』主題歌のカラオケ映像には、岸田さんのお姿はありませんが、劇場版の賀川さんと五代さんのお姿がバッチリと。このあとご覧になりますか?
賀川  うわぁ!それ観たいなぁ〜(笑)。五代君は、この間も新宿コマ(劇場の舞台公演)に出てたわね。私、江藤潤と仲がイイんだけど、江藤さんの楽屋に行く途中、偶然五代君の楽屋を見つけて。私が廊下の所から「バルイーグル!」って叫んだら、彼、ガバッ!…て起きて、「あ、どうも〜」って、ビックリしてた(笑)。
―――  その五代さんとの絡みで印象的なエピソードは、ございますか?
賀川  飛羽の親友が出てくるお話で、彼は本当は太陽戦隊を裏切っていないんだけど…ってお話、あったっけ?
―――  第44話「大脱走・ヘリ爆破」ですね。
賀川  その時に、彼(飛羽の親友・山根淳一。演.飯田道郎氏)が私に渡した図面(=ロボの設計図)が偽物だったのよね。それはよく覚えているのよ。で、五代君が彼を信じて助けにやって来る。バルイーグルに変身する前のその一連のシーンが、すごく好きなの!で、彼(飯田氏)は偽物(の設計図)を渡したから、思いっきり蹴っ飛ばされるのよね、私に〜(爆笑)。
―――  ヒドイ(笑)。さて、再び最終回に向けたブラックマグマの内紛・反乱劇の話題に戻ります。この辺りは、とても子ども番組とは思えない程、シビアに組織内の軋轢が描かれていますが、どのような事をお考えになりながら、演じられたのでしょうか?
賀川  へドリアン女王が、私(アマゾンキラー)に裏切られたと思い込んじゃうのよね。で、部屋に閉じこもってしまった女王に向かって、私が「早く人工心臓をお換えにならないと死んでしまいます!」って言う。あのシーンは本当に涙が出ているんです。私は観ている人に「アマゾンキラーが本当にヘドリアン女王を心配している」という事を解って欲しかった。「女王を裏切ったわけではない。女王の後釜を狙っているわけではない」と、訴えたかったの。
―――  あのシーン、アマゾンキラーの涙の訴えは、当時の視聴者の子どもさん達にも、強烈な印象を与えたでしょうね。
賀川  「(女王様は)何で信じてくれないんだ!」って思ったら、悲しくなって、自然に涙がこぼれてきたの。「機械帝国の者であろうと悲しみはあるんだ」って、解って欲しかったからね。…ちょっとゴメンなさい。(…と仰った後、感極まってハンカチで涙を拭う賀川さん)
【アマゾンキラー最大の敵は○○○だった!】
――― アマゾンキラーのコスチュームは、いかがでしたか?
賀川  これも(アマゾネスの衣装と)同じで、バッチリ頭と体の採寸をして造ってもらったんだけど、これがもうねぇ…熱いの!!体中赤くブツブツに汗疹(あせも)だらけ。裏地がね、防寒着みたいな素材なの。アマゾネスの衣装の時は大丈夫だったのに…。冬は寒いし、夏は汗疹(あせも)が出来ちゃって、痒くて大変でした。熱がこもって、サウナに入ってるみたいで、汗が出て痩せちゃって、最後は衣装がブカブカになっちゃった。そのことは強烈に覚えていますね。そのうえ爆発シーンでは、網タイツが焼けて、ブーツの中に(熱くなった装置の)破片が入って火傷したの。
―――  それが一番危険な体験でいらした?
賀川  あとね、助監督が説明してくれた順番・位置じゃない所で、目のまん前で爆発が起きて、ゼロガールズの娘(こ)達も私も、「本当に死ぬかも?」って思った!あれには参りましたね。熱風で肌が焼けたかと思いましたもん。アマゾンキラーは地毛なんですけど、髪が焼けて焦げて、その匂いが臭かった!流石に爆薬を仕掛ける係の方が「すいません!」って、すぐに謝りに来ましたけど。多分ね、火薬かガソリンの量を間違えたんじゃないかなと思う。時々テレビで火事現場のニュースをやっているけど、「あれ本当に熱いんだな〜」って、その時初めて解りました。でも一番辛い思いをしているのは、JACの子たちね。だって、あの「どうにかなっちゃう!」っていうくらいの熱風の中を、潜って行かなきゃなんないんだもの。一度ね、JACの子が入っているモンガーの着ぐるみに、火が点いちゃった。それでみんなで必死になって中から出してあげて…大変でしたよ。その時、モンガーの頭の毛に爆風の火が移っちゃって、全部燃えちゃったんだ。中に入っている子は大事に至らなかったけど。モンガーが焼けちゃったから、その時は確か撮り直ししたと思う。
―――  賀川さんをはじめ、スタッフ・キャストの皆様の命懸けのご苦労があったからこそ、20年以上経った今も心に残る作品に成り得ているんだなぁ…と、今、強烈に思います。
賀川  私ね、そんなことがあっても子ども番組が好きでしたよ。だから東映本社に「これからも機会があれば(悪役で私を)使ってくれ!」って言ってあります。
―――  戦隊シリーズ制作サイド諸氏は、丁度『サンバルカン』を観て育った世代ですから、賀川さんのご出演が叶うと、嬉しがるでしょうね。
賀川  そうなると嬉しいな(笑)。
【女らしさを意図したギルマーザ】
―――  メタルヒーロー・シリーズという新機軸の中、『巨獣特捜ジャスピオン』で、ギルマーザという役をお演りになっていらっしゃいます。そのキャラクターに関連したお話をお聞かせください。
賀川  『ジャスピオン』はJACの黒崎輝(現.黒崎誠輝)君が主演のね。高畑淳子さんがギルザという魔女をお演りになっていらして、戦死して。吉川プロデューサーに、「途中からなんだけど、姉・ギルマーザ役で出てくれる?」って頼まれたんですね。それでお受けしました。番組を観ておかないと引継ぎ出来ませんから、オファーを頂いてから毎週観るようになりました。
―――  アマゾネス、アマゾンキラーという屈指の名キャラクターを創りあげた賀川さんですが、ギルマーザは、それらキャラとどういう違いを出そうとされたのですか?
賀川  前の2つと違って、「ギルマーザは女らしさを出そう」と思いましたね。キツイ感じを前面に押し出して戦うんじゃなくて、女らしさ、優雅さを出そうと腐心して。だからスパニッシュの踊り…フラメンコは、全部自分で振りをつくって、JACの金田治(監督)さんに「これでどうだろう?」と相談しました。『ジャスピオン』の現場でビックリしたのは、『スパイダーマン』の頃より、特撮技術が向上したり、着ぐるみもお金がかかって精巧に出来ているし…という点。『サンバルカン』の頃だと、釣りの糸が見えてたのに、それがない(笑)。特撮カメラも全然違ってました。
―――  『サンバルカン』から4年しか経過していませんが、特撮技術の進歩は速いですね。ところで主演の黒崎さんをはじめ、レギュラーキャスト陣の印象はいかがでしたか?
賀川  クロちゃん(黒崎氏)は『スパイダーマン』で戦闘員に入っていたから。ハルちゃん(春田純一氏)も『スパイダーマン』で、やっと顔出しくらいで、『サンバルカン』ではスーツにも入っていたし。だから「ハルちゃん、売れてよかったね!」って…。クロちゃんは『スパイダーマン』の頃、JACで一番下っ端で、先輩達のブーツを運んでた。その後映画「伊賀のカバ丸」でピン演って、「クロちゃん、そのまま頑張って!」って言ったんだけど、最近見なくなっちゃったわね。「飛鳥裕子さんと結婚しました」っていうハガキは来たんだけど…。
―――  黒崎さんは、芸能界を引退して、奥様と沖縄でダイビング・ショップを経営していらっしゃいます。
賀川  あ、そうなんだ!辞めたんだ、役者。なんだ〜、だから遇わないんだぁ。二人ともイイ役者だったのにね。
―――  あとでご連絡先をお教えしますね(微笑)。さてギルマーザは、身体から光線が出たり、割合特撮に絡むキャラクターでしたが、その辺りのご苦労はございましたか?
賀川  カスタネットをかざすと、そこから光線が出ることは予め解っていることですから、それを前提に、形よく演ることは心がけましたね。実際に完成した映像を観て「うわぁ、思ったより光線が綺麗だな〜」って。やっぱりあんまり綺麗とはいえない撮影所のセットの中で演って、画面で観るとあんなに綺麗なんだもん。それは嬉しかったです。
【賀川ゆき絵ファンへのメッセージ】
―――  お名残惜しいのですが、とうとうお別れの時間になってしまいました。最後に全国の東映特撮ファン、および熱烈な賀川ゆき絵さんファンへのメッセージをお願いします。
賀川  皆さん、お元気ですか?女優の賀川ゆき絵です。今だに歳とってもまだ女優をやっていますが、当時の番組を観ててくださった方々と、ぜひ一度集まってお話ししたいです。(オフ)会が実現するように祈っています。これからも頑張りますので、応援してくださ〜い♪

(2003年8月1日 於.港区内 ケイマネジメントオフィス)

取材
こちら特撮情報局スタッフ

協力:
ケイマネジメントオフィス
−賀川ゆき絵さん 最新情報−


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